副業が赤字のときの申告
結論:赤字を本業の給与と通算できるかどうかは、所得の種類で決まります。事業所得なら損益通算の対象、雑所得の赤字は他の所得から引けません。そして赤字を翌年以降に繰り越せるのは青色申告の場合です。
損益通算の対象(国税庁)
国税庁「No.2250 損益通算」より
損益通算の対象となるのは①不動産所得 ②事業所得 ③譲渡所得 ④山林所得。
「配当所得、給与所得、一時所得および雑所得の金額の計算上損失が生じることはありますが、その損失の金額は他の各種所得の金額から控除することはできません」
出典:国税庁「No.2250 損益通算」(2026年9月10日確認)。一定の順序にしたがって計算します。生活に通常必要でない資産に係る損失など、対象外となるものもあります。
ここが分かれ道です。同じ副業でも、事業所得と認められれば赤字を給与所得と通算できるのに対し、業務に係る雑所得なら通算できません。区分の考え方は → 事業所得と雑所得の違い
青色申告なら、赤字を持ち越せる
| 制度 | 内容 | 条件 |
|---|---|---|
| 純損失の繰越し | 事業から生じた純損失の金額を、翌年以後3年間にわたって、順次各年分の所得金額から差し引くことができます | 青色申告 |
| 純損失の繰戻し | 繰越しに代えて、その損失額を前年分の所得金額に繰り戻して控除し、前年分の所得税の還付を受けることもできます | 前年も青色申告をしている場合 |
出典:国税庁「記帳・帳簿等保存制度/青色申告制度」(令和6年4月)。特定非常災害により損失が生じた場合は、一定の純損失の繰越期間が5年になります。2026年9月10日確認。
1年目が赤字になりやすい理由
だから、初年度こそ青色申告の意味が大きくなります。承認申請には期限があります → 期限の分岐
赤字でも申告する意味
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 繰越しの前提になる | 申告していない年の損失は繰り越せません |
| 源泉徴収された税金が戻ることがある | 引かれすぎていれば還付 → 源泉徴収 |
| 所得の証明になる | 各種の手続きで使われることがあります |
ただし、赤字を作ることが目的ではありません。事業として継続する意思と実態がないまま赤字を続けると、所得区分の判定で「営利性が認められない場合」に当たる可能性があります(例年赤字で、赤字を解消するための取組を実施していない場合)→ 通達の解説
次に取る行動
- 自分の所得が事業所得か雑所得かを確認する → 区分
- 青色申告の承認申請を出しているかを確認する
- 赤字でも申告する(繰越しの前提になります)
- 10万円以上の買い物は減価償却の対象かどうかを確認する → 判定
- 迷う点は所轄の税務署に確認する
次に読む
出典:国税庁「No.2250 損益通算」/「記帳・帳簿等保存制度(青色申告制度)」。最終確認日:2026年9月10日。このページは税務の助言ではありません。個別の判断は所轄の税務署または税理士にご確認ください。