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ポイントで支払った経費は、
どう記録するか

結論から書きます。方法は2つあり、国税庁はどちらも「考えられる」としています。決めるべきなのは「どちらが正しいか」ではなく、自分がどちらを使うかを決めて、途中で変えないことです。

先に結論

① もらった時点では、記録することはありません。通常の買い物で付くポイントは、値引きと同じ扱いです。
② 使った時点で、2つの方法があります。ポイント分を引いた金額を経費にする(値引処理)か、引く前の金額を経費にしてポイント分を雑収入にする(両建処理)か。
③ どちらを選ぶかは、レシートの表示に合わせるのが最も手間が少ないです。

このページは、次の方に向けて書いています。事業の支払いにポイントを使った、または使う予定がある個人事業主・副業をしている方。ポイントの貯め方の話ではありません。記録の仕方だけを扱います。

1. もらった時点では、何も起きない

国税庁のタックスアンサー No.1907「個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い」に、次のように示されています。

通常の商取引において、企業が購入額に応じて付与するポイントについては、「通常の商取引における値引きと同様の行為が行われたものと考えられますので、課税対象となる経済的利益には該当しないものとして取り扱う」とされています。

つまり、買い物をしてポイントが貯まっただけの段階では、申告に出てくるものはありません。

例外がひとつある

抽選キャンペーンに当選するなどして、臨時・偶発的に取得したポイントは扱いが違います。同じくNo.1907の注記で、これらは通常の商取引における値引きと同様の行為が行われたものとは考えられないとされ、使用したポイント相当額を総収入金額に算入するとされています。
買い物に応じて付いたものか、抽選で当たったものかで分かれる、ということです。

2. 使ったときの、2つの方法

国税庁が公表している「企業発行ポイントの使用に係る経理処理」という文書に、次のように書かれています。

事業者が備品等を購入する際にポイントを使用した場合の経理処理は、次のいずれかの方法が考えられます。

① 値引処理(ポイント使用後の支払金額を経費算入する処理)
② 両建処理(ポイント使用前の支払金額を経費算入するとともに、ポイント使用額を雑収入に計上する処理)

「いずれかの方法が考えられます」と書かれている点が重要です。どちらか一方だけが正しい、という書き方はされていません。

3. レシートの表示で、選ぶ側が決まる

同じ文書には、レシートの表示別の仕訳例が載っています。1,090円の買い物で21円分のポイントを使った場合です。

レシートに「ポイント値引 ▲21円」と印字されている場合 → 値引処理

合計欄がすでに1,069円になっているパターンです。この場合、経費に入れるのは1,069円です。

借方貸方
消耗品費 1,069円現金 1,069円

レシートに「●●ポイント支払 ▲21円」と印字されている場合 → 両建処理

合計が1,090円と表示され、そのうち21円をポイントで払った、という形のパターンです。この場合、経費に入れるのは1,090円で、21円は雑収入になります。

借方貸方
消耗品費 1,090円現金 1,069円
雑収入 21円
どちらの方法でも、最終的な所得は同じになります。両建処理は経費が21円多く、雑収入が21円多い。差し引きは変わりません。
違うのは手間だけです。だから、レシートの表示に合わせるのがいちばん楽です。表示と違う方を選ぶと、毎回計算し直すことになります。

4. 消費税の扱い

同じ文書に、消費税の処理も示されています。両建処理をした場合の雑収入は「消費税不課税」として扱われています。

また、値引処理の場合は、税率ごとにポイント分を按分した金額で区分経理する例が示されています(8%対象530円/10%対象539円)。

消費税の仕入税額控除の適用を受けるためには、区分経理に対応した帳簿および区分記載請求書等の保存が必要です。免税事業者の場合は、この部分は関係ありません。
自分が課税事業者かどうかで扱いが変わります。→ 副業でインボイス登録は必要か

5. プライベートで貯めたポイントを、事業の支払いに使ったとき

生活費の買い物で貯めたポイントを、事業用の備品の支払いに充てることがあります。この場合も、上の2つの方法の考え方は同じです。

ただし、そもそもこれが起きにくくなる方法があります。事業用の支払い手段を1つに決めておくことです。支払い手段が分かれていれば、貯まるポイントも分かれます。

6. 決めたら、途中で変えない

1年の途中で値引処理と両建処理を混ぜると、あとから見たときにどちらで入れたか分からなくなります。金額は合っていても、確認に時間がかかります。

会計ソフトを使っている場合は、レシートの表示どおりに入力するのがいちばん確実です。連携で自動取得される明細は、カード会社側の表示に従うため、ポイント分がどう表示されるかを一度確認しておくと迷いません。

次に取る行動

  1. 直近のレシートを1枚見て、「ポイント値引」と「ポイント支払」のどちらの表示か確認する
  2. その表示に合わせて、値引処理か両建処理のどちらを使うか決める
  3. 会計ソフトのメモ欄か、手元のメモに「うちは◯◯処理」と書いておく(来年の自分のため)

関連するページ

出典(2026年9月10日に確認)
国税庁 タックスアンサー No.1907「個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い」
国税庁「企業発行ポイントの使用に係る経理処理」
当サイトは税務・法務の判断をしていません。個別の判断は、税務署または税理士にご確認ください。制度は変わります。実際の処理の前に、必ず国税庁の最新の情報をご確認ください。

最終更新日:2026年9月10日